今回の記事では、厚生労働省や介護資格学校などに問い合わせたことも踏まえて、最新の情報をまとめました。
介護福祉士試験で実技試験免除になるには、次の３つの方法があります。
・介護技術講習会を修了する
・介護福祉士実務者研修を修了する
・介護福祉系の専門学校や大学等を卒業する
ですが、2017年1月の試験からは、介護技術講習会では実技試験免除にはならなくなる見通しです。
※この措置は、当初2016年1月（2015年度）の試験からの予定でしたが、１年延期される方向です。厚労省に電話で聞いたところ、延期については、2014年4月現在、「国会の決定待ち」とのこと。
（参考）
・朝日新聞：介護福祉士、鍛えたいけど人手不足 研修義務化再び延期
（2014年1月28日）
専門学校等に通う方法については、お金と時間がかかります。しかし、「３年の実務経験」がなくても介護福祉士試験を受けられるというメリットがあります。
以下、介護技術講習会と実務者研修についてご説明します。
■介護技術講習会ってなに？
介護技術講習会は、修了すると介護福祉士試験で実技試験が免除になるため、「実技免除講習会」などと呼ばれることもあります。
ですが、介護資格制度の変更にともない、実技免除になるのは2016年1月（2015年度）の試験までの見込み。
介護技術講習は、(1)介護過程の展開、(2)コミュニケーション技術、(3)移動の介護等、(4)排泄の介護、(5)衣服の着脱の介護、(6)食事の介護、(7)入浴の介護等、(8)総合評価の8項目、合計32時間。講習は、4日間（8時間×4日）で行われるのが一般的。
2015年1月（2014年度）の試験の場合、予約申込みは原則2014年8月21日まで。
受講費用は学校によって４万円から６万円くらいです。
スクールとしては、三幸学園や、資格の大原、大阪総合福祉専門学校といったところがよく知られています。ニチイ学館については、この講習会は実施していません。
（参考）
・介護技術講習会
■第27回介護福祉士国家試験の日程は？
本日現在、2015年（平成27年）の第27回の試験日程は、公式ページでまだ公表されていません。HPには、以下のように記載されています。
・出願期間 平成26年8月上旬から9月上旬
・筆記試験 平成27年1月下旬
・実技試験 平成27年3月上旬
・合格発表 平成27年3月下旬
（参考）
・公式ページ：介護福祉士国家試験 試験概要
■介護福祉士実務者研修ってなに？
実務経験を３年積んで介護福祉士試験を受験する場合（実務経験ルートの場合）、介護福祉士実務者研修課程を修了することでも実技試験が免除になります。実務経験ルートの場合、2017年1月の試験から、実務者研修の修了が義務付けられる方向です。
実技免除になるには、試験の行われる年の前年に、６か月間介護資格学校等に在籍することが必要。たとえば、２０１５年１月の試験を受ける場合は、２０１４年の６月～７月には学校に入学していることが求められます。いくつか学校に電話で問い合わせたところ、「ヘルパー２級や初任者研修を修了していても６か月かかってしまう」とのことでした。
受講資格はとくになし。ですが、学校によっては、「実務経験があること」や「ヘルパー２級、初任者研修などを修了していること」を前提とするところがあります。
形式は、「通学」または「通学＋通信」。実務者研修では、450時間分の授業を６か月以上かけて消化。授業の中で行われる実技試験に合格すれば資格取得ができます。ヘルパー２級や初任者研修を修了している場合、授業時間が短縮されて320時間なります。
資格取得スクールは、ニチイ学館や三幸福祉カレッジ、未来ケアカレッジといったところがよく知られています。
受講費用については、当ブログの次の記事であつかっています。
・【2014年版】 介護福祉士実務者研修 受講費用 比較
実務者研修については、当ブログの次の記事でまとめています。
・【2014年版】 ゼロからわかる介護福祉士実務者研修 【まとめ】
以上のことから、実務経験ルートの場合、2017年1月以降の試験で実技免除ということであれば、介護実務者研修を修了しておくとよいということになりそうです。